コスモスロード

ライン

■■最終章(あとがき)■■

             

 「来年の今日またきます。」
と言って背を向けた元夫、直木豊
その背中を追いかける娘あゆみ
意識不明で眠り続けていた瞳は自分ではない自分の姿で
手帳に書かれたもう一つの愛のかかわりを体験する。
人はだれしも善の心を備えている。
どんなに卑劣で自分勝手な生き方をしても
やってきたことへの報いはあるし、その罪と罰はその本人にしかわからない。

 奇跡的に意識はとりもどしたが記憶を失い、最愛の夫は家族旅行の時悲惨な事故で
亡くなったと知らされた瞳にとって、すべてが新しく植え付けられた自分の履歴
そこに内在する見えないもの、知らなくてよいこと
新しく踏み出すために必要なことだけを記憶にとどめてのスタート。
必要ならば自然に明るみに出てくることもあるだろう。

彼女自身も母親を早くになくし父親に育てられ、片親に育てられる。
人間には持って生まれた宿命がある。
娘のあゆみもまた父親が生きて目の前に現れたのを知りながら
寄り添い甘えることもできない環境ができてしまった。
「子供には罪はないのに」
ルールから外れて、快楽を求める男女がこの世界をどれほど
罪深いものにしているのか、
私は常にうったえます。
自身の欲望のままに過ちを犯せば必ずその報いは来ると。
なぜなら、誰びとにも善の心は宿っているのだから。
畜生として生きるか人間として生きるのか
それはあなた次第。覚悟なさいませ。

書き始めたときは、嫉妬に狂った岬の怨念的なミステリーを考えていて、
家庭の平和を信じ切っていた瞳は疑心暗鬼になり、夫への信頼を失い
手帳に書かれていた、二人が合うことになっていた日に
逢瀬の場所となってしまっていた灯台へ離婚を覚悟の上であゆみとともに向かう。

岬は思うようにならないことを知り復讐のために投身自殺
その時から瞳の中に魂が入り込み、それに振り回されてのミステリー
でも、残念ながら、私にはそういう修羅場の経験がないし
難しくて書けませんでした。

趣味ぺの真理は縁にこだわる人間なので、
これから先の展開は閲覧してくださる方々の
想像にお任せしようと思います。
瞳にとってのハッピーエンド。
そのからくりは、幼いあゆみでさえも理解する。



読んで、感想やヒントをいただきました。
おててつないで
のやよいさん
私のお気に入り・出会い&物語
の太郎さん
また、
ヤマ爺の亀の子ホームページ
のヤマ・パパさん
ご協力ありがとうございました。>
   2008.10末日 by 平李真理

トップ

[PR]動画