『い』の部屋へ

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いついつまでも
変わらずに
お寄りただき
たのしめるお部屋に

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行く先も定めぬままの花筏春の嵐に戸惑い舞うや

(夢追い人さん)

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伊良湖路を 走る車の 窓ガラス 梅雨の雨が 音が賑やか

   伊良湖浜 若い二人が 寄り添って 波のせせらぎ 恋詩聞こえ

如何かと 訪ねし宿の お引越し 未来に繋ぐ 館になれと

「今の世の 世相を思い 当惑し 悩む若者 光り求めよ

   今は亡き 林檎の里の 母想う 蜜と笑顔が 届いた我が家

色白も 夏の陽浴びて 小麦色 健康体が 弾けて綺麗

一難を 難と思わず生活し 後向かずに前の吉見る

色が映え 清楚に咲きし ムクゲ花 初秋の風は 夏と決別

イエローの ダリアの姿 憂いおび 永久(とわ)の幸せ 花が舵取り

(ヤマ・パパさん)

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いつの日も
行く末の日々迫り来るクマゼミの 遠ざかり鳴き秋を深むる

色に見えで世に移ろふは 時と気と人の心にありけり

   今ははた喜怒哀楽の行き交ふも 齢(よわひ)重ねてなべてなつかし

(悠(yuu) さん)

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いちご苗ブロック塀に吊り下げて 花よ咲け咲け実を待つばかり

家よりも財布の中身と相談し 時にはほろ酔い気分も有りよ

いつの日も「シカゴピース」に恋してる何処に居るのか魅惑のバラよ

(水無月さん)

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一本の白髪見つけたその日からかがみのぞきて真剣な顔

   今の幸続くと信じこの先も離すまいぞへしがみつきたり

頂し 若きメロンを 食べごろに 転がし寝かす 七日間も

「生きること、辛いことよね」誰かに聞いた考え込んで眼(まなこ)うつろに

一からの出直し胸に深くひめ闘志ふくらみ気負い大きく

   家出した手乗りの鳥を探しては家族が走る声からして

生きること 戦うことと知りながら 自我と戦い明日とつなぐ

生きているまだ生きているこの私 立ち向かえおりこの一瞬にも

癒したる 本を読みて満足に 浸る心にこれは悪人だ

息切れと貧血お越し立ち向かう 母は強しだ泣くな負けるな

言わずとも我が手をひいて孫の顔 にこやかなるぞ和む一時

忙しく 動き回れる君の風  ハタハタ閃く衣類の白よ

石蹴りの 遠き幻影 浮かび来る 懐かしき思い 淋し思い出

(やよいさん)

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「今は亡き 祖父の仕事の 後もなく ただ荒れ果てた 田のさびしさよ

(けぃさん)

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いそいそと餌抱へては乗り継ぎて猫に鴉に会ひに往く女(ひと)

一献をかたむけ仰ぐ宵の空 欠けをりし月の涼を含みて

井の中で 鳴きをる蛙の愉しげに こだます歌に酔ひぬる夕べ

幾多にも 花見ず葉見ずリコリスの 賑わいおりぬ四季の折々

如何ばかり思う心の晴れぬ間に 投げらる歌のかさなり往くに

いま想い 人の文字ごと支えあふ 紡ぎし絆や吾(あ)をつよくせり

十六夜の 月に思いを託しつつ 共に仰ぎし空に語らい

(林 玲さん)

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彩りも 姿かたちも 人の手に 委ねて泳ぐ 水槽の魚

居心地の 良い巣であれば あるほどに 巣立ちも早き 今はまだ雛

(松吉さん)

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一服の 茶にて憩える此のときを 後 十ウン年を過ごしゆきたし

何時までも 楽にならざり 貧乏の吾が生き様を三十一に織る

 一生を 一人で過ごす 寂しさは 盆に帰りて なお増すばかり

(えっちゃさん)

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意を尽くし かねたる夏の午後ひとひ 後ろめたさの稲光り這う

(青葉さん)

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いずこより 聞こゆ声音に もの憂ひて  純白きしじまに ふりさけり居り
いずこより きこゆこわねに ものういて しろきしじまに ふりさけりおり

愛おしき 彼の胸 居わす 幻に  紅蓮の焔 燃ゆる 我が胸
(いとおしき かのむね おわす まぼろしに ぐれんの ほむら もゆる わがむね)

(美佐緒さん)

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いつまでも 真白き心 慈しみあれ

戦場(いくさば)を 輝ける勝利へいざなう 祈り強き貴方(ひと)の心感じん

(グビタンさん)

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逝く(いく)事は わかりをりても 母だけは 違うと思う 哀れな吾か

(越後のタッキーさん)

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一途なる思いの強さ戻れない痛む思いが邪魔をするから

今はただ日々の流れに身を任せ秋更けゆくを肌に感じて

今はまだ夏日の残る空なれど秋の祭典子らのざわめき

   生きたるを知らしめたるやかの人の 影を追いつつ見回りており

   いよいよの時が来たるよわが夢の かなう日なるを子に伝えおり

いずこもやうちの来客猫二匹 勝手口から顔のぞかせて

以前から 住んでたような穏やかさ 我待ちたるや 新しき家

   いただきし 賀状に人の思いあり 絵柄選びもまた楽しけれ

   今更に 幸せという四文字をかみしめたるや 歳の暮れなり

   一年の労をねぎらう企画でも 職なることに気遣いもあり

いつまでも 蝶よ花よと言われたい それがだめなら 「君だいじだよ」でも

   今は只 待つことのみと腹に決め よぎる思いをキャンセルとす

行けずとも 人の歩いたその道を 空に仰いで疑似体験す

痛みさえ 告げることをもできぬなら いっそこのままどこぞの空へ

糸口を 見つけほどいてまたつなぐ 手助けできぬ歳ともなれば

   行かぬなら 行かぬと言えばよいものを 言わぬその口 歯がゆくて

逝きてなお 心に残る面影は 季節(とき)巡りても

 今だ残れり幾星霜 朝に夕にと耳にする互いの声音(こわね) 風となりぬる

    言わないと 言いつつまたも繰り返す いらぬ言葉の 羅列に苦しむ

   行く前の 送別会を計れども 思い思いの腹ありて没

一日を 一歩前進できるのも 言葉一つが掛け声なるかと

   いつまでも いついつまでも健やかに 長寿たれよと願いておりぬ

いる物を 朝に欲しがる悪い癖 昨夜のうちに言えばいいのに

いよいよの 熟れる年輪迎えたり 前後左右は親友(ともだち)なるかと

一難を 乗り越え安らぐ暇もなく 新たな一難又起こりくる

生きる道 場所も違えど縁ありて 喜怒哀楽を 共に過ごさん

今あるを 心の糧と悟りなむ 先に見えぬが人生ならば

生きてこそ 悩みも歓喜と楽しめり 悲母(ひも)の語らいいかようにかと

 「いざやゆけ 今朝は幾人こたえしや」 ペダルも軽く清き風吸う

今あるを 心の糧と悟りなむ 先に見えぬが人生ならば

逸話読み 曇れるわが身癒したり 瞬時瞬時にうつろう心よ

いかように 言葉をかければよいものか 思いあぐねん箱の前にて

「行って来る」 言葉をおいてアメリカへ 70過ぎし女人(ひと)のあっぱれ

一度だけ 酔ったふりして泣いてみた 甲斐なきことと知ることなれど

いかように この胸のうち伝えよか 朝一番の歓喜あふるる

いたずらか 寂しさ紛らす戯れか 人の心のはかなき事よ

いかにもと 友の歌詠み微笑まん 今ならではの生を感じつ

如何にもや 今は我慢と思いつつ 目に付くものの 誘惑に負け

言わぬなら 言うまでまとうと腹くくり 時の流れに任せ行くなり

異国より きたりし婦女の面影に 心騒ぐも恋うひとに似て

生きる糧 探しあてたる喜びは 苦楽もともに わが胸にあり

犬は主 猫は屋敷につくという 飽きればいずこの道に迷えり

怒りをば どこにぶつける術もなく ただひたすらに願うておりぬ

いずこより 迷い迷いてこられるは いかなるお方 楽しくもあり

いかにもや 舞う雪花の華麗さも 解けて流れて 春待ちのとき

祈ってと 書かれたメールにレスをする 呪文わするな心は一つと

いよいよの 時を迎えり 我が腹の けじめの時は けふこの時と

幾年(いくとせ)も 永くこの世にありてこそ 価値あるものぞと 師(ひと)のいうなり

いかように ことをなさぬかわが部屋の メニューなんぞを探り探りて

(真理)

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