よの部屋は
人と人とがよりおうて
心のもやを晴らしつつ心を和ます
寄り道の部屋
八日月 もみぢ葉踏みて行く道の カナダ楓の色のあざやか (悠(yuu)さん)
夜の雨避けて鳴いてる野良猫の声の高さが我を呼ぶのか 夜更けて裏の川をと覗き込むススキ揺れては月映しけり
「よいどーん」かけて走るよこの先も 幸せ求めどこどこまでも (やよいさん)
(水無月さん)
好い陽とは 裏腹なりき春の日の 「抗アレルギー剤」手のひらに置く
詠むことも あえてせぬとは定めしが 触覚弾く春の空気は 世のけがれ隠してくれた淡雪は義父(ちち)のゆく道やきつきにけり 寄する波 砕けるごとに足下の攫わるる砂 しどけなき吾よ (林 玲さん)
寄せあいて 庭先に咲く 水仙の 花一片に 春まだ遠く
よるべなき 身にもあらねど さしあたり カジる脛など 見あたりもせず (松吉さん)
(えっちゃさん)
宵闇が 暮れいく街に 灯が燈る (ヤマ・パパさん)
(美佐緒さん)
(ふじいさむさん)
夜昼と前後左右の二人づれ ともに歩かん果てる時まで
夜をとして 語るも尽きずすれ違う 母子の思いつながるはいつ
夜9時に 塾に行く娘の細き背に 少しの辛抱エール送りつ
喜びは 庭に咲きたる水仙の 花器にたわむる静寂の時 欲望は 命の限りを生きること 蔵より身より心こそなれ 呼びかけを 文字に綴りて叫べども とどかぬ思い君よいずこに
夜明けまで 降っていたのね 雨滴 今日のお空は あら、日本晴れ 夜の道 ともに歩くも影ならば 離ればなれになることもなく
寄りそうも 遠きにありて遠すぎて わが心さえ見えぬこの頃 酔いどれて 我をも無くし腹からの思いのたけを 吐ければ楽かと 詠み人が 来たりて潤う歌の部屋 隠れ宿にて待つ女将なり 『ようこそ』と 三つ指突いて迎えます 歌詠み宿の 女将なりせば
酔いどれて クダまくほどにわれ忘れ さまよう様が夢に現る 世のなかは 何がほんとでどれが嘘 嵐過ぎるを待つよりほかに 喜びは 隠れ部屋あることなりて 待ちたる人を感ずことなり 詠み人が 来たりて楽し宝箱 歌でつながる縁あるらん 世の中に あるは男と女なり 慕う思い焦がれる思いも
(真理)