2006年、平李のほのぼの詩旅情



追憶(林玲さん)

 
 動けなくて
 季節が移るのも
 匂いが変わるのも
 感じられない
 みんな遠のいてしまった
 私は眼を瞑る

 いつか見た光
 いつかかいだ匂い
 どこかで目にした色
 耳を通り抜けた音
 私というからだが
 覚えている

 何かが言葉になった



出会いの不思議(林玲さん)

 
出逢いって
不思議だね
こんなに広い海の中で
おなじ舟に
乗ってたなんて



喜び探し(やよいさん)

 
最近は遊ぶことも忘れてて・・
お酒を飲むこと・・
煙草を吸うこと・・
パチンコすること・・
全部止めて・・
楽しみ無くしてどうするの

いえいえ、楽しい喜び見つけたの
短歌に俳句下手だけど
考え考え楽しんでる私



『私が私になった日』(林玲さん)

 
生きていることに気づいた日
私は 足の裏に コンクリートの
固さを感じた
冷たいコンクリートの上に
右 左と 交互に足を
運んでいる 自分の
重さを感じた

何をしていたのだろう
昨日も 一昨日も あったはずなのに
私は 「今」
呼吸し 生きている 自分に出遭った

初めて 胸の中から湧きあがる
不思議な安心感を あの日
私は感じていた

いつの間にか 傍から見ていた
もう一人の自分が
姿を消した あの日
私は ひとりの私になったのだ



強き心(ひまわり真理)

よく頑張ったね
この一年で君は
とても大きく成長したよ
誰よりもたくさん泣き
誰よりも我慢した
そして 誰よりも強く
誰よりも謙虚に
そして
誰よりも素直な心で
ステージの幕を閉じた
お疲れさま



茜色の空(ふうさん)

 行き難くて
 つぶす時間

 いつの間にか
 真っ赤な西日

 車窓に跳ね
 ちょっとまばゆい

 茜色に
 混ざり合うの
 過去と今が



風船(ふうさん)

売り出しの
赤い風船 女の子

売り出しの
青い風船 男の子

強い春風 いじわるで
赤い風船 飛んでった

青い風船 やさしさで
一緒について 飛んでった

春のお日様 微笑んでたよ



心地よい場所(ふうさん)

 今日の空模様
 ストーブ再登板
 それに張り付くきみは
 まるでお年寄り
 指摘するぼくに

 「わたしも もう歳なの」

 おやおや
 いつもの主張と違う

 互いにこぼれる笑みが
 暖かい

生きること(やよいさん)

それは鳥が空を飛びまわり・・・
生きること
それは犬が野を駆け巡り・・・
生きること
猫が暖かい日向で寝転んで・・・
生きること
笑い、泣き、怒り、哀しみ
喜怒哀楽をしっかりと
生きること
空は何処までも青く生きること・・・

今、生きることはとても辛い・・
でも、面倒だから
このままでいいわ・・



ありのままに(やよいさん)

心が泣いてるよ・・
あまりに我慢するから
もう、我慢はやめようよ
大きな声で笑いたい・・
もう、悩むの止そう・・



猫のひと時(ふうさん)

 さわろうと
 手を差し出せば
 距離を置き

 じっとみつめ
 去ろうともせず
 日向へと

 すえた香に
 春の香まじり
 野生の香

 これきみの
 プライドの香と
 納得する

 臭いなあ
 でもこの匂い
 わるくない



ころん(林 玲さん)

 あの日君は
 手のひらに乗って
 ここに来た
 そんな君も
 もうおじいさんだね

 つぶらな瞳で
 見上げた君が・・・
 もう離れられなくて
 手に乗せ胸に抱きしめて
 帰ってきたよ

 なんて名前を付けようか
 ころんとした君
 可愛くて
 「ころん」
 と平がなで書いたよ



ぼく・・・・(ふうさん)

 ぼくはぼくで
 ぼくはぼくの
 互いのぼく
 幼き子に教えられ

 ぼくを見上げるぼくちゃんの
 愛らしい瞳に
 照らした春の陽が
 ぼくに反射しました

 とっても眩くね



幼子(やよいさん)

ちゃあちゃあん、ばあーー
背負った背中で幼子が
肩から顔出し「ちゃあちゃん」と
頬と頬とあわせてる
あの頃が懐かしいわね・・

可愛い子の顔が浮かんできます。



自分史なれば(ひまわり真理)

この部屋を
続けている意味は?
捨てられない思いは?
と自分に問いかけた日々
伝えたい思い
残したい記憶
つながり行く縁
それが私の答え

4年を過ごし
5年目の今
又新たなるスタートをきろう
私自身を生きるために



小さな春(やよいさん)

今日、少しの春を見つけました。

小さな小さなふきのとうです。

ほんの2.3個ですが・・

少しの春に少し心が和らぎました。

小さな春に春の雪が降ります。



赤い糸(ふうさん)

たくさんの言い訳を
たくさんできるように
細切れに繋いだ糸

どこからでもお切り
いつでもいいよ

ためしに引っ張った繋ぎ目が
固く結べたと
いたずらっぽく舌を出すきみ



五行詩(林 玲さん)

「遅刻」

 花待つ季節
 切なくて…
 なかなか出ない新芽たち
 いつも私の春は
 遅刻する

**********************************

   「木蓮」

 衣棄て
 その肉厚の
 体(たい)はほころぶ
 美しき光を孕み
 木蓮は白く



イマージ(ふうさん)

 春の陽が
 ぼくの描いた
 イマージを
 こまかく砕く

 青く澄んだ
 この大空に
 ジグソー並べ替え
 なんだか描いてみる 



至福の時(ひまわり)

朝・・・
ゆっくり眠れること
昼・・・
思ったままに行動できること
夜・・・
今日の食事を楽しく終えること
夜中・・・
吸い込まれるように眠りにつけること
・・・・・・至福の時



微笑み(ふうさん)

 夢中に
 無邪気に
 そして とてもかわいい

 時計を
 気にしながらも

 いつまでも いつまでも
 微笑みながら
 ずっと観ていたい
 きみの様子



春の宵(ふうさん)

 互いが伝える温もりに
 酔いしれる春の宵

 春の宵は
 繭を紡ぎ紡ぎし
 二人を包み込みました

 浮世はいらぬと
 隔離してくれました



五行詩(内なるもの(やよいさん)

淋しいから
遊んでみたの
淋しいから
注目されていたい・・・
淋しいから
 

*****************************************

言いたいけど・・
心がイライラして
言ってはいけない言葉
声を殺して飲み込む
言葉を・・



春の精(ふうさん)

春のやさしさが
 その精を雪にかえ
 去っていく冬に
 別れを告げました

 ぼくの足元の姫踊子草も
 春の精を届けた風に
 心地よく舞っている
 誰に目立つでもなく



見えない心(ひまわり)

「そわそわして怖いの」
「わたしに話してみる?」
「いい、大声で泣いてしまいそうだから」
「そう、じゃその気になったら話して」

いつもは
メールばかりなのに
突然にかかってきた電話
その向こうでは
いったいどんなドラマが
あなたを不安にさせているの?
今にも泣き出しそうな声は・・・



涙(やよいさん)

一口くちに含んだお酒に
今日の悔しさ思い出す

二口飲んだお酒に
涙が一すじ流れていで

どれだけ飲んだか
過去の貴方を思い出す

さあ、立ち上がろう
フラフラしながらも
明日に希みをつなげて



春の陽(ふうさん)

春の陽につられて
河川敷の散歩道
腕組みしてきた
きみの笑顔に
川面に揺れて
反射する春の陽が
それはそれは 
やさしく照らすのです



心(やよいさん)

雪が降り・・・
毎日雪が降り・・
積もり積もって・・
私の心みたい・・
重く重く固くなり



春風(ふうさん)

いつもは厳重に鍵をかけ
どこかの引き出しに 
おいてけぼりの あの想い出
大事な大事な 想い出なのに
想い出すのが 
たまらなく 切なく辛い

  そんなぼくを 
春風が包み
温かく守ってあげるからと
その引き出しを 
そっと 開けてくれました



南より(ひまわり)

冬の名残の冷たい雨の中
春一番が吹き荒れ
その風花も
たくさん散りました
それでも
木はしっかりと根をはり
ゆらゆらと舞いちり
遊ぶ花びらを見守る・・・

3月・・・・
南国に春が来ました



恋ごころ(ふうさん)

かりそめの 一時凌ぎの
恋だったはず
失くして なんの後悔が
この未練も
春の淡雪のように
そう 積もる間もなく融ける

呟く女の頬に一筋、二筋・・・・・



まどろみ(ふうさん)

春のくれる陽射し
春のくれる温もり
そのどれもが
今は
ただ ただ けだるくて



ほろ酔い(ふうさん)

心地よい酔いが
心地よい光を与え
心地よく濡れて帰る
銀輪が跳ね返す ネオンの光



春風の誘い(ふうさん)

日曜日の午後
ぼくにまとわる春風が
確かに見せた風景は
愛しい彼の女(ひと)の耳打ち
誘い給うかと引き寄せれば・・・



暖かな午後(ふうさん)

暖かな風を連れた雨は
その風を残して去りました
暖かな午後は
暖かな心持を紡ぎ紡ぎし
なぜか 眠るのが
惜しくて惜しくて たまらないのです
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静寂(やよいさん)

怖いほど静かな雪の中
耳の中が痛いほど・・
ただ一人お墓に立ちて
ひきづられそうな想い
断ち切りながら・・・



はじめに・・・(ひまわり)管理人挨拶

2002年8月からはじめた
ヒマワリこと
平李真理のホームページ生活も
2006年3月で3年7ヶ月となりました
私事情で、一時期掲示板閉鎖をしたことによって
詩の投稿も無くなり
ほのぼの歌旅情は思い出のページになっておりましたが
今回、おててつないでの管理人やよいさんの詩の投稿により
また、短歌を投稿してくださる方々とともに
この三月 星seilen恋を開設された美佐緒管理人さんの
歌に寄せられる思いのコメントに
一遍の詩心を感じ
この縁をつなげていきたいと新たにページを作成いたしました
ヒマワリの思いとともに
いつまでもいつまでも・・・・
投稿お待ちしています


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